在日中国人の新鋭、張時偉監督が録った2本のショートフィルムが、コルカタ国際カルト映画際(CICFF)で共に金狐賞(Golden Fox Awards)、月度最優秀作品賞を受賞し、年度のコンペティション部門にノミネートされた。

受賞作は以下の2本:
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『SAKURA(桜)』——CICFF映画部門最優秀短編作品賞受賞


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『WabiSabi(わびさび)》——CICFFミュージックビデオ部門優れた業績賞受賞

金狐賞の授賞式は2019年1月にインドのコルカタで開催され、張監督もすでに受賞式の招待を受けている。

短編『WabiSabi(わびさび)』は初めての国際的な賞の受賞だ。「わびさび」という言葉は「わび」と「さび」が結合したもので、2つの意味を合わせると、作為的にではなく際だった装飾や外観、物事に内在する質朴な要素の強調など、一種の外見や時間を越えた美を代表する日本独自の美学を表す。
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例えば青く苔むした古い神社の参道や石灯籠、桜の花が咲き匂うさまではなく、風に舞い、散り落ちる風情など、時間の移り変わりに伴って物事が次第に散逸し本質があらわになり、そこに残された余韻と美しさは、まさに味わい深いものがある。


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現在、我々が高い関心を寄せる日本風のシンプルさや禅の心など、これらデザインの奥にある核心を追求すれば、わびさびの概念と切り離せないはずだ。わびさびの美は外見の美しさにあるのではなく、その含蓄に存在し、時間を越えてなお新鮮に感じられる。日本人はこれらの伝統的美学を各種の領域で運用し、感じられるが言葉では表現できない境地を実現している。


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『WabiSabi(わびさび)』スチール

本作品は2人のダンサー「わび」と「さび」を稲荷神社の守り神である狐の化身とし、そのダンスが日本の伝統と現代の各種モチーフの融合を表し、これによって日本独自の美意識であるわびさびを表現している。

以下に、読者のために受賞したミュージック・ショートフィルム『WabiSabi』をお届けし、張監督が映像で日本の美学「わびさび」をいかに解釈したかをご覧いただきたい。




短編映画『SAKURA(桜)』は、これまでにもニューヨーク映画祭など多くの国際映画祭で受賞している。



張監督はこれまでにも自身の短編作品でゴールデン・シティ・ゲート国際観光フィルム賞や、ニューヨーク映画祭で国際的な賞を獲得している。
 

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1985年以降にうまれた世代の青年監督である張監督は上海で生まれ、現在は日本に在住して日本の各分野の優れた職人や日本で奮闘する中国人などを紹介する一連の短編を撮影している。監督の作品には日中両国を越える独自の視点があり、広く好評を博し、高い評価を得ている。

最近は作品の準備に専心しているとのことで、この新進監督が今度はどんなサプライズをもたらしてくれるか非常に楽しみだ。
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コルカタ国際カルト映画祭(CICFF)

CICFFはIMDb(インターネット・ムービー・データ・ベース)が賞を授与するノミネートタイプの映画祭で、ニューヨークのリンカーン・センター映画協会の公式メンバーでもある。映画文化の発展と奨励、異文化間の融合と刷新によってエンターテインメントが人々の生活を豊かにすることを目標としている。当該映画祭は世界各地の自主制作映画や演劇アーティストたちの支持と奨励を主旨として、彼らの新しい作品を紹介している。

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