中国大ヒットドラマで学ぶ中国語 『似水年華 歳月、水のごとく』 毎月15日発売


似水年華

第5号(第9・10話)

●第9話

東東は黙黙にオレンジ色のコートをプレゼントするが、黙黙は「ミカンみたいだから」と気に入らない。ところが斉おじさんや勁の強い勧めで、しぶしぶ着てみると意外に大人っぽく変身した自分にまんざらでもない様子の黙黙だった。  その頃、文は英の部屋にいた。見つめ合う2人を引き裂くかのように電話のベルが鳴る。話の内容から雄からの電話だと察した文は伝言メモを書くが、そのメモをソファーの隙間に押し込み黙って部屋を出た。電話を切った英は、慌てて文のあとを追いかける。ほどなく英は文に追いつき2人は並んで歩き始める。その様子を黙黙がベランダから寂しそうに眺めていた。いつしか文と英は思い出の逢源双橋のたもとにいた。橋の上から夕日を眺めながら、英は苦悩する心のうちを告げる。文は英に辛い思いをさせまいと英の選択を受け入れる。次の日の早朝、英は台湾へと帰って行った。  英が帰ったあと、藍染工房に一人たたずむ文を見て、斉おじさん、勁、秀は、文は黙黙に告白するつもりなのだと勘違いする。

●第10話

夜、英は一人で台北の陽明山に登り、明け方ようやく帰途についた。英は早朝の街角に車を停め、「北の果てに愛する人がいるから」という言葉に思いをめぐらせる。それは山頂で出会った路上シンガーに北を眺める理由を聞かれた時、とっさに英の口から出た言葉だった。英が家に帰ると雄はカナダ出張に出かけて留守だったが、そこには一輪のバラと優しい言葉でつづられた手紙が残されていた。  烏鎮では、文は毎日、英と迷い込んだ奇跡の場所に通い高い塔を建てていた。泥だらけになって書院に戻った文に、斉おじさんは少し声を荒らげ、まるで自分に言い聞かせるかのように「どうせ文の片思いだから英の気持ちは分かるまい」と問いただすが、きっぱりと英の気持ちを肯定する文に、何も言い返すことはできなかった。  一方、文が黙黙を好きになったと勘違いしたままの勁は、文が一向に話を切り出さないことに痺れをきらし、文を酒屋に引っ張っていく。勁は、黙黙が生まれた時に父親が用意した酒甕を文に差し出し「黙黙を嫁にもらってくれ」と頼む。。


第6号(第11・12話)

●第11話

英は話し相手を求め再び夜の陽明山に登る。そこには前回出会った路上シンガーがいた。シンガーは暗い顔をしている英の手に「初めて客にもらいお守りにしていた」というコインを握らせ、歌をプレゼントしてくれた。陽明山を下りた英が、夜の台北をあてもなく歩いていると路上に置かれたグランドピアノが視界に飛び込んできた。英はピアノに近づくと文との思い出の曲『ピアノレッスン』を弾いた。拍手の音で我に返ると、傍らに見知らぬ青年が立っていた。2人はコーヒーショップに入って雑談する。聞くと青年は引越しの番をしていたと言う。帰りぎわ英が「選択を迫られたときはどうするか」と問うと、「コインで決める」という答えが返ってきた。英がシンガーにもらったコインを投げると「遠くの彼に会う」と出た。  文が書棚の本を引っ張り出すと、向こう側に英が立っていた。英は海を越え文のもとにやってきたと告げる。幾多の困難を乗り越え、きつく抱きしめあう2人。だがそれは文の見た夢だった。。

●第12話

烏鎮から戻った英を待ち受けていたのは父の死だった。英は父の傍で父が好きだったテレサ・テンの曲を口ずさむうち気を失う。あまりのショックに先天性の心臓病を発症してしまったのだ。そしてそのまま何日も眠り続けた英は、夢の中で文との時を過ごしていた。雄は、一切の仕事を顧みず来る日も来る日も英のそばにつき添っていた。ほどなく雄の会社は倒産してしまう。  そのころ、烏鎮では文が期待に胸をはずませ英の帰りを待っていた。人が変わったように陽気にふるまう文の態度に、斉おじさんは心配を隠せない。文は毎日、英に宛てて手紙を書いた。そして2人の思い出の場所に出かけては手紙を通して英に話しかけていた。しかし英の住所を思い出せず、書いた手紙はどんどん引き出しの中にたまる一方だった。英からの返事が来ないまま時間ばかりが無常に流れ、ついに一ヶ月が過ぎた。いつしか文の希望は焦りと不安へと変わっていた。


第7号(第13・14話)

●第13話

文と黙黙の仲を取りもつ計画が失敗に終わった勁は内心面白くない。勁には文が黙黙を拒む理由がまったく理解できないのだ。へそを曲げた勁は故意に文を避け始める。文が敢えて言い訳をすることはなかったが、黙黙にはすべて分かっていた。そして黙黙は勁に長い手紙を書く。手紙には兄への感謝の気持ちと、卒業後は烏鎮を離れるという決意がつづられていた。  台北では、ついに英が退院の日を迎えていた。ところが自宅に戻っても雄の姿が見えない。日が傾きかけたころ、ようやく思いつめた様子の雄が帰って来た。雄は「すべてを失い、もう君には何も与えられないから」と英に別れをきりだす。雄の子供のように追いつめられた姿を目の当たりにした英は「今は自分だけが雄のすべてなのだ」と悟り、雄と生きる決心をかためる。  ある晩、英が入院中にたまった手紙の整理をしていると、自筆で書かれた封筒が出てきた。それは、あの日烏鎮で投函した文からの手紙だった。それを手にした瞬間、忘れようとしていた感情と約束が一気に英の胸に溢れ出した。

●第14話

文は英との約束を信じ待ち続けていたが、時の流れとともに希望は絶望へと変わっていった。ある日、斉おじさんは偶然、文が英に宛てて書いた手紙の束を見つけ文も自分のように実現することのない愛にしばられ待ち続ける人生を送るのではないかと心配になる。同じ頃、勁の旅行社が桐郷市の代表団を台北市との文化交流活動に派遣する業務を請け負うことが決まる。勁が組織する代表団のメンバーには斉おじさんが入っていたが、文に台北で今後の人生の答えを見つけて欲しいという斉おじさんの切なる願いから、文が代理で参加することになる。  英は過去の思い出を封印し雄と現実の生活を選ぶ決心をかためていた。そして雄の新しい会社の設立に向け忙しい毎日を送っていたが、忙しさが増すほどに心に開いた穴がどんどん大きくなってゆく自分を感じていた。  黙黙は卒業の日を迎えた。卒業式の帰り道、黙黙は付き添ってくれた斉おじさんに卒業後の進路を聞かれ「上海に行くからもう二度と烏鎮には戻らない」と告げる。奇しくも黙黙が烏鎮を離れる日、文たち代表団も台北へと出発した。


第8号(第15・16話)

●第15話

文はショッピングビルの入り口で、地面に落ちた風船に気をとられている。その時、英は同じビルの曲がり角で身だしなみを整えていた。すぐ近くにいるのに互いの存在に気づかない2人。風に飛ばされた風船を拾おうと文が腰をかがめた瞬間、英は文のすぐ後ろを通り過ぎていった。 その後、文は偶然にも以前英が訪れた骨董店に入り、英が欲しがっていたオルゴールに目をつける。店主に値段を聞くと「壊れているから売れない」と、英の時と同じ答えが返ってきたが、修理するからとオルゴールを貰い受ける。店から出た文は、遠くに英の後姿を見つける。見え隠れする後姿を必死で追いかける文。やっと追いついて顔を覗き込むとそれは別人だった。  勁たち一行と陽明山へ観光に来た文は、山頂で路上シンガーと出会う。シンガーは文が北の方角から来たと聞くと、愛する人が遠くにいる女性のために作ったという歌を聴かせてくれたが、文はその女性が英だとは知らない。 文は無意識に英の軌跡をたどりながらも再会を果たせず、ついに台北を離れる日がきた。その日、文は再び英の姿を見つける……

●第16話

一晩中、土砂降りの雨にうたれた文は、肺炎で22日間も寝込んでしまう。一方、台北の英は雄とのデートの途中で、路上シンガーと再会する。シンガーは雄のことを遠くにいた恋人と勘違いして2人に祝福の言葉をかける。英は立ち去るシンガーを追いかけ、「もう使うことはないから」とコインを返す。するとシンガーはすべてを悟り「君の幸せを祈って歌うよ」と言って陽明山で初めて出会った夜にプレゼントしてくれた曲を歌う。 斉おじさんは回復した文を銭湯に誘い、その帰り道、橋のたもとに腰掛け文にある物語を話して聞かせる。登場人物の名前こそ明かしていないが、内容は若かりし斉おじさんと瑩の出会いと別れそのものだった。そこには、文には自分と同じ道を歩んでほしくない、幸せになってくれという斉おじさんの切なる願いがこめられていた。  体の調子を取り戻した文が久しぶりにバスケットをしに行くと、ゴールには黙黙が折った折鶴が飾ってある。振り向くとそこには黙黙の姿があった。その時はじめて文は黙黙が上海に行かず烏鎮に残ったことを知るが、文には黙黙の決断の理由も分かっていた。 。




© 龍ねっと LONG-NET.COM